FC2カウンター ロンドンの梅干 未熟だった私

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2006-01-30

未熟だった私

今日はナス姉の誕生日。
1ヶ月くらい前からこの日は空けておくように言われていた。

ケーキは注文済み、と聞いていた。
だからかなり計画的に進んでると信じていた。
朝10時ごろ、ナスが実家に電話をかけて進行具合を確認。

すると


「バカヤローーー!!!!おめぇ何考えてんだよ!?
You sap!!!!! 勝手にやれよ!!! バカ!!!!」

第一声からコレ。

想像がつきますね、ハイ。
誰も何も用意していなかったのです。


ぷんぷんしてるナスに何時予定なのか聞くと

「しらねぇっ!」


もともと昼ごろって言われて集まっても
始まるのが晩御飯ごろの人たちですからね。
こんな質問すること自体が不粋でした。

梅干、どうした! 未熟だぞ。


ナス 「とにかくできるだけ早く行って奴らを指導しないと。」


・・・・勝手に一人で早く行ってご指導してください。


私らがナス実家に着いたのは午後2時ごろ。

ナス母とナス妹は早朝シフトから帰ってきたばかりで寝ていて
ナス弟はケーキを取りに外出中。
肝心な主役は風呂に入ると言って2階に上がってから
1時間以上戻って来ていないらしい。


仕方なく、足の悪いナス父が誕生日ディナーの支度を
するというので私が手伝うことに。

ナス父が料理をする度、ご挨拶として
「お手伝いしましょうか?」と尋ねるのだが
いつもいい、といわれていた。

が、今回は

「そうだな。手伝ってもらおうか。」
という父。


「たまねぎのみじん切りは得意ですから
任せてください。」
と、わけのわからないアピールをする私。


「たのもしいな。じゃ始めるか。」



ところが台所に入ると、たまねぎも唐辛子もニンニクも
生姜もすべてみじん切り済み!


・・・一体私にすることがあるのだろうか・・?


そのみじん切りされた物をカライという中華なべのような
物に入れて炒め始めるナス父。その名もカライチキンが
今日の前菜だ。


父 「この料理はオーブンでもできるんだけど
金曜日にオーブンが壊れてしまってね。
それで急遽カライでつくることになったんだよ。」


梅 「オーブンなら一度入れたらそのまま放って
置けてますけどカライだと大変じゃないですか?
肉が焦げ付かないようにずっとかき回し
続けるわけですよね。」


父 「いや、いや。こんなのは大したことはない。
昔、 何百人分ものカライチキンを作ったときに比べたら!
あの時は腕がもぎ取れるかと思ったよ。」



で、出たーーー! インド人得意の摩訶不思議話!

何百人って一体…?!?! 

で、何のためにそんな大量な料理をしたのか尋ねると

ナス父 「教会のために。」


・・・・教会って・・・
英国教会・総本山カンタベリー寺院ならまだしも
イスラム教徒のモスクやシーク派寺院が混み合う、
このインド人街で何百人もの信者って…。

ゼロが一つ多めに加えられているとしか思えない。
これはインド的数字と言ってもよいだろう。
ちょっと多めにいうのがポイント。別名ルピー換算法。

ルピー(インド通貨)の数字をそのままポンド(英国通貨)
にしてないか?


普段忘れがちなのだが、この、ナス親父。
なかなか西洋的なものの考え方の人の割りに、
凄くエキセントリックなところがある。

この瞬間、私の中の「エキセントリック・レーダー」が
作動し始めたのは言うまでもない。

あぁ早めにきてよかった…。Thank you Lord.
(Whoever he is)


梅 「そういえば、一族でクリスチャンになったのは
お父さんのお祖父さんですよね。
改宗する前はシーク派信者だったのですか?
それともヒンズー教ですか?」


父 「いや。祖父は黒魔術師だった。」


おぉおぉおおおおおおお!!!大当たりだよ!!!!

どどどど、どうしよう。
なにか良い質問をしなければあとが続かない!
あぁ気の利いた質問が出てこない! 
私、もしかして動揺してる? あまりの幸運に?


が、そんな心配は無用。
親父が喋る喋る。
祖父がいかに優れた黒魔術師だったかを。



父 「目の見えない人が祖父のところにやって来て、
祖父が祈ったとたん、目が見えるようになったのだよ!」


梅 「Oh wow! That's amazing!」


父 「腕の折れた人がやってきたときも同じ。
祖父のまじない一つで、すぐに治った。」


梅 「I've always believed there are people like him
but I can't believe it's your grandad!」
(そういう人が世の中にいるとは信じていましたが
それがお祖父さんだったなんて!)


私も黒魔術にかかったのか?
出てくる出てくる、口からでまかせが。
もっと話して、ナス父! ゴーゴー!


ナス父 「そうなんだ。祖父はとにかく有名でね。
遠い町から病人の家族が訪れるときもあった。
病人自身は来れないからね、そういう時どうしたと思う?

祖父はハンカチに呪文を唱え、それを家族が家に持ち帰り
病人にかけると! 病気がすっかり治ったと言うのだ!
すばらしいと思わないか。」


梅干 「すばらしい! でもそういったお祈りというのは
精力的に消耗が激しいですよね。
お祖父さんは早く亡くなられたりしませんでしたか?」


ナス父 「とんでもない。祖父は109歳まで生きたよ。」


梅干 「・・・・・。」



戸籍なんてものは当然なく、21世紀の今日でさえ
よほどのことがなければ出生証明書なんて作らないインド人。


自分の年齢なんかどうでもいえるわけだ。


しかし、109歳とはまた微妙な数字。
キッカリ100歳とか130歳とかなら明らかに嘘とわかるのだが
この微妙さがミソ。

あぁぁお父さん! 今日のあなたシビレすぎ!!!


ナス父 「しかしな。祖父がしていたのは黒魔術だ。
当然、邪悪な魂に触れることもあったわけだ。
それでクリスチャンに改心したらしい。」


『黒魔術 ⇒ クリスチャン』
(それもバプティスト)

という方程式がよく分からんが、重要なのはそんな事じゃない! 

その黒魔術の力はどうなったんだ!!!!

家族の誰かが引き継いでいないのか?!?!

ナス父 「ところがね、私の父はそういう力を全く持ち合わせて
いなくてね。それだから、というわけではないけれど
父は本当に優しい人だった。 人を決して悪く言わない。
そしてアリ一匹も殺さないように常に下を見て歩く人だった…。」
(親父目が遠くなる)

え、それ仏教徒???

ナス父 「ところがな。祖父の力はどうやら私が受け継いだ
ようなのだよ。」


!!!!!!おおおおおおおお!!!!!!
!!!!!キタキタキタキタキターーーー!!!!


ナス父 「ナスが子供の頃、ガラスの戸に気付かず走ってきてだな、
首だけガラスをぶち抜いてしまったことがあったんだ。
首だけがガラスを突き抜けた格好。わかるかな。
無理に首を抜こうとしたら首に大きな怪我を負ってしまう。
ガラスを割っても同じことだ。彼の頭や体のところどころに
ガラスが刺さってしまうだろう。
かといって私の不自由な体でガラスごと、どこかに持って行って
誰かに対処してもらうと言うのも無理な話。
途方にくれた私は涙を流しながら必死で祈った。
目を閉じ、神よ… と。
そして何秒後だっただろうか、目を開けると、なんと!!!! 

私の息子の首がガラスからはずれているではないか!
それも切り傷どころか引っかき傷一つもなく!!!
これは神のみがなせる技だ!」


梅干 「・・・・・・。」


父 「私の願いを聞いた主が天使を送って、私が目を
つむっているあいだに、息子を救ってくれたのだよ。
そしてな。ナス弟が肩を脱臼したとき… 」


と延々と親父マジック話が続き、気が付いたらカライチキン
どころか主菜のラムカレーも出来上がっていた。

やっと風呂から出てきたナス姉がバトンタッチして
ナス父の手伝いをしてくれることになった瞬間
私は急にものすごい疲労感に襲われたのだった。

魔術めいた人の近くにいたせいかだろうか。
かなりの精力が消耗されてしまったようだ。

が、父はその後も元気にカレーを作り、私が眠そうな顔を
したとたん毛布を持って来てくれるほどの気のききよう。

体力的にも精神的にもまだまだ余力があるようだった。


糖尿を持病に持ち、心臓発作で何回も病院に
運ばれているお父さん。

皆が、健康を案じ、ご自分でも長くないと思っていらっしゃる
ようですが、大丈夫! 貴方なら109歳も夢じゃない!!!


・・・と姉ちゃんの誕生日なのに、親父の長寿を祈った私
なのでした。


PS
結局ナスは何の「指導」もせず、姉ちゃん以上にケーキを食べ
洗い物のの一つもせず帰ってきたのは言うまでもない。




梅干






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comment

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月曜日の朝から、摩訶不思議な気分にさせられた内容です。
こんなネタを提供して続けてくれるナスファミリーにはある意味感謝だね!一代抜きで引き継がれる力なら、ナス&梅干さん間に生まれてくる子供に期待してます。

たこやきさんへ

おはようございます。実は今日、休暇をとっています。
ナス、大下痢。お陰で家で下の面倒を見させられています。
そう、ナス親父が超能力者(?)なら私らの子供もそうなる可能盛大!
両親が金持ちになるよう、力を発揮してほしいものです。
またベトナム料理食べに行きましょうねー。

ナス父にお腹さすってもらえばあっという間に治るのでは?
金曜日は楽しかったです、また近いうちに何か予定立てましょう☆
ナスさんお大事に~!

たこやきさんへ

さすってもらいたいとこですが実家までの道のり、もつかどうか…。
お父さん、ナスの腹が悪くなることは予想ができなかったようです。
予知能力はないと見た。
ベトナム料理、次回はかえるが食べてみたい! 
あとデザートも売り切れになるまえに確保したいですね。

自称黒魔術!の力を持つお父さん、かわいいねー。料理も上手★。そんないいおじいちゃんがいるんだから早く子供つくったら(ナニーとして活躍)?

思うにお年寄りって70才過ぎると年の数え方がザツになるっていうかボケが進んでるというのか、、、。はやく100になって自慢したいんだろうが、うちの爺さんは毎年3つ年とってましたよ。94で力尽き、昨年他界してしまいこの日曜が一周忌だったそうです。

金曜は大阪人+梅★でベト料理の会だったんだねー、今度企画するときはもうちょっと輪をひろげておくれ!

よっちゃんさんへ

日本人でも年取ると数がいい加減になる傾向があるのに、ましてやインド人ですから、本当は59歳くらいでなくなったのかもしれないです。
曾お祖父さん&親父の黒魔術ねたをナスに話したら「曾祖父さんの話はうそ臭いけど、ガラス戸の話は本当だよ。」との回答が!?
うかつにも吹き笑いをしてしまったら「じゃお前、どうやって説明するんだよ?こういう奇跡は天使のお陰としか考えられないだろ!」とこれまたかなりインド人らしい(クリスチャン?らしい)返事がありました…。
「お前らだって何でもキツネのせいにするんだろ!」とちょっと的を得たものもあって感心しましたわ。
金曜だけどR子ちゃんに誘ったんだよ、暇なら来いと。
しかし、店がすんごい人気で店内ごった返し。
客の回転を早くしたかったらしく、デザート注文したら「全部売り切れ」といって出された。。。今度行こう。

やっぱサイババの故郷、インドは違うね。サイババ、もしくは黒魔術師のおじいちゃんみたいな人が通りに一人か二人は居るんだろうなぁ。で、買い物の帰りにちょっと覗いてみると、手から金粉出したりしてんだろうね。何か楽しそ。

それにしても茄子父、いいネタありすぎで、怖いくらいだね。是非長生きして頂かないと。

しきーにゃさんへ

あなたの言うとおり、サイババにしたって、信じてくれる人がいなければああいうキャラは生まれないわけだからね。インドという土地がそうさせるとしか思えません。
ナスいわく「お前が信じそうだから親父も話したんだよ」って平気な顔で言われた…。
人によってウソをつく、という習慣、そして英国生まれなのにもかかわらず、しゃぁしゃぁというナスにびっくりだよ。
あとさ、あの人たち、変なところで驚いたり、負けたりするのが嫌なの。たとえば私が「日本ではイカの内臓で漬けたイカを食べるんですよ。(塩辛)」というと「俺たちはインドで羊の脳みそ食うんだぜ」。「日本の母は昔、100人分の米を炊きました。」「インドの弟は1000人分のサモサを作った。」みたいなわけの分からない、競争心があるようです。
いやーインド人もびっくり!という言葉のとおり、インド人をあっといわせるのは大変ですわ。
あ、それでナス妹は日本で見たもの、食べたものに無感動を装っていたのかも。
プロフィール

梅干

Author:梅干
☆1999年4月☆ 
東京でOL。
何気なく手にした海外就職情報誌で英国のポジションに関心を寄せる

☆1999年6月☆
英国での仕事が決まる

☆1999年9月☆
労働許可書(work permit)がおり、英国に移り渡る

☆2001年9月☆
同じ会社に務めるインド系英国人・ナスと交際開始

☆2003年8月☆ 
晴れて英国定住ビザが下りる

☆2004年6月☆
転職

☆2004年7月☆
ナスと西ロンドンに住居を購入。

☆2007年4月☆ 
三毛猫のミケさんが家族として加わる

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